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会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
文書作成日:2013/11/10



 9月末までにリース契約しないと、 消費税率5%は適用できませんか?


出演:  ・・・M社 経理部部長   ・・・顧問税理士



― M社 会議室にて ―

M社経理部古門部長と顧問税理士が打ち合わせを行っています。




 先生、リースは9月末までに契約しないと経過措置の適用ができなかったのですよね。




 消費税の経過措置ですね。




 ええ。




 部長がおっしゃる“リース契約”というのは、ファイナンス・リースですか、それともオペレーティング・リースですか?




 へ?




 平成20年4月1日以後に契約を締結した税法に定められている所有権移転外ファイナンス・リース取引、ここでは“移転外ファイナンス・リース取引”といいましょう、この移転外ファイナンス・リース取引は「売買として取扱われる」リース取引です(法法64の2)。この場合には、資産の貸付けではなく資産の譲渡になります(消基通5-1-9)から、そもそも経過措置の対象外です(国税庁「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A 問36」)。




 ほう。




 一方、オペレーティング・リース取引は賃貸借契約ですから経過措置の対象となり、契約の要件次第で経過措置の適用ができる場合があります(国税庁「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A 問35」)。




 これから契約しようとしている場合で、その移転外ファイナンス・リースに該当するのなら、経過措置の対象外。…ということは、消費税率5%は適用できるのですか、それともできないのですか?




 移転外ファイナンス・リースは資産の譲渡ですから、引渡し時点での消費税率が適用されます。つまり、平成26年3月31日までに引渡しを受けていれば、5%が適用されます。




 弊社では、移転外ファイナンス・リース取引は売買処理ではなく、賃貸借処理をしています(法令131の2B)。このような場合であっても、消費税率5%が適用できるのですか?つまり、平成26年4月以降支払うリース料、つまり平成26年4月以降にリース料として仕訳処理するものに係る消費税の計算ですが。



 そうですね。
 本来、移転外ファイナンス・リース取引は資産の引渡しを受けた時点で消費税の課税仕入れを認識するのが原則です(消基通11-3-2)。ただし、国税庁の質疑応答事例によれば、この移転外ファイナンス・リース取引について、賃借人が賃貸借処理をして、リース料の支払い日に課税仕入れとして消費税申告をしていても差支えない、とされています。
 この処理を御社は行っていることとなります。




 ええ、そうです。




 この賃貸借処理での消費税は課税仕入れを一括控除するわけではなく、分割控除することを意味しています。つまり適用される消費税率は売買処理と同様、ということになるわけです(公益社団法人リース事業協会「改正消費税法に関するQ&A(平成25年6月10日)」)。つまり、引渡し時点での消費税率が5%であれば、たとえ賃貸借処理をしていても、そのリース料の支払いに係る消費税の課税仕入れは、平成26年4月1日以後の支払い分でリース料として仕訳処理されるものであっても5%が適用されますよ。




 そうなると、移転外ファイナンス・リースなら、まだ消費税率5%が間に合うということでしょうか。




 そうですね。
 平成26年3月31日までに引渡しを受けていれば、そのようになります。



 実は、コピー機について社長から見直すように指示があったのですが、失念してまして…。
 今後もリースにしようと思っているのですが、消費税率5%が適用できる移転外ファイナンス・リースに該当するコピー機を納入してもらえるかどうか、業者に確認してみます。




 ぜひ、そうしてみてください。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。


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