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やさしい税務会計ニュース
文書作成日:2013/10/29
年の途中から事業に従事した配偶者に係る青色事業専従者給与

[相談]

 医院(個人)で働いていたスタッフが急に辞めてしまい、なかなか次のスタッフも決まらない為、当分の間、この辞めたスタッフの穴埋めのために、私の配偶者に働いてもらうことになりました。そうでなければ、当院の運営に支障をきたしてしまうからです。
 配偶者はこれまでの間、専業主婦で働いていませんが、事業専従者給与を支給し、これを私の事業所得の計算上、必要経費とすることは可能ですか?なお、私は青色申告者であり、配偶者は今年の10月から勤務(事業に従事)しています。

 

[回答]

 生計を一にしている配偶者その他の親族が納税者の経営する事業に従事している場合、納税者がこれらの人に給与を支払うことがあります。これらの給与は原則として必要経費になりませんが、青色申告者の場合、一定の要件の下に実際に支払った給与の額を必要経費とする青色事業専従者給与の特例が認められています。

 上記特例が認められる要件は、次のとおりです。

(1)青色事業専従者に支払われた給与であること。
  青色事業専従者とは、次の要件のいずれにも該当する人をいいます。
  a)青色申告者と生計を一にする配偶者その他親族である人
  b)その年の12月31日現在で年齢が15歳以上である人
  c)その年を通じて6月を超える期間(※一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を越える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること。

※青色事業専従者が事業に専ら従事するかどうかの判定に当たって、事業に従事する者が相当の理由により事業主と生計を一にする親族としてその事業に従事することができなかった期間がある場合には、従事可能期間の2分の1を越える期間専ら事業に従事していれば足りるものとされています(所令165)
  相当の理由とは、事業の中途開廃業や休業、事業に従事する者の婚姻や長期の病気等のほか、就職や退職も含むと解されます。

(2)「青色事業専従者給与に関する届出書」を納税地の所轄税務署長に提出していること。提出期限は、青色事業専従者給与額を算入しようとする年の3月15日までです。ただし、その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や新たに専従者がいることとなった場合には、その開始した日や専従者がいることとなった日から2ヶ月以内までです。

(3)届出書に記載されている方法により支払われ、記載されている金額の範囲内で支払われたものであること。

(4)青色事業専従者給与の額は労務の対価として相当であると認められる金額であること。
  なお、過大とされる部分は必要経費になりません。

 ご質問のケースにおいて、青色事業専従者給与の特例が認められるかですが、今年10月より従事されているとのことですので、今年分の従事期間は3ヶ月間となります。その場合、青色事業専従者の要件の一つである「年を通じて6月を超える期間従事していること」の要件を満たしていないこととなり、今年分の給与は必要経費として認められないこととなります。
 「事業に従事することができなかった期間」の判定については、配偶者が専業主婦(一年を通じで事業に従事できる状態)であること、またスタッフの急な退職は通常の業務遂行上あり得るリスクであり、配偶者の青色事業専従者としての従事可能期間の判定を行うにあたり、相当の理由には当たらないと考えます。

 なお、従事期間以外の要件を満たしている場合、翌年3月15日までに「青色専従者給与に関する届出書」をご提出いただければ、翌年分以降の必要経費として認められます。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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